ブックオフでCDが250円とかで投げ売りされているのを見るのが好きです。
iTunes Storeとかを見ていると、おんなじアルバムが¥1,500くらい。
もうあんまり覗く事も無いけれど、町のCDショップで同じアルバムが¥2,400とか。名盤だと¥980とかもあるけれど。
ブックオフの¥250のアルバムは、多分買い取り50円しないくらい。もしかしたら値段付かないかもしれないです。
結果、iTunesで買うよりも、現時点で一番お得なのが安くて物理メディアまで手に入るブックオフだったりします。
この値段の差、価値の差ってどこから来るのかちょっと考えてみました。
CDの正規の値段は
制作原価+パッケージ原価+流通コスト+販売店の利益
で成り立ってると、ざっくりと仮定します。印税とかは制作原価に込みね。
一方iTunes Storeの価格は
制作原価+Apple税(流通コストなど込み込み)
そりゃー、iTuneの方が安く出来るよね。一方ユーザーは安い代わりに手元に物が残らない分、損してます。
(損と捉えるか、”物理メディアなんていらねーよ”と考えるかは個人の自由ですね。)
だたし、商品の性質としての”曲が聞ける”という本質は損なわれてないです。
一方ブックオフの価格は
ユーザーからの買い取り価格(原価)+ブックオフの売り上げ
すごいよね、このビジネスモデル。権利者にお金が行かないのが問題視されてるけど、流通コストすら掛かってない。
この場合一番損してるのは、ブックオフにメディアを売ったユーザー。買った価格ー買い取り価格の分だけ丸々損してます。捨てるよりもいいけどね。
でも、この場合とても不思議なのは、
・CDはユーザーの聞く権利を買う物とした場合、ブックオフに売った場合はブックオフが権利者になるのか?
・CDを売ったユーザーはブックオフに”聞く権利”を譲渡したとしたら、その譲渡は正当な物か?
ブックオフの場合、CDをあくまで物理的な”モノ”として扱ってるので、フツーに売り買いしてますが、モノの値段が殆ど権利料だった場合、このビジネスモデルってどうなの?っていう気がします。
流通がCDだけの時代ならば全く問題ないんだけど、別の形での販路が出て来て、音楽の扱いが”モノ”では無く、”ライセンス”になったので今まで見えてなかった問題点みたいな物が浮き彫りになった感じです。
その安い理由が、権利者に正当に利益が行っていないなど、色々問題を孕んでいますので、そのうちこのビジネスモデルは何かしらの規制が入りそうな気がするので、激安CDの棚に欲しい物がある場合は今のうちに買っておくと後でいい事があるかもしれません。