2013年6月25日火曜日

外注でiPhoneアプリを委託する際の注意

iPhoneアプリを作っていて最近思う事です。 受注する立場からの話。

  ・事前のUI設計は大体上手く行かない 

これは設計のポイントを理解しているベンダーさんならば精度が高く見積もれるのでしょうが、一般的にはそれなりにUI-Kitを使い込んでいても、リリースする段階まで無修正で行く事は中々難しいです。 特に、デザインの段階でデザイナーがUIの挙動を理解していないと、変な物が出来たり、無駄な工数が掛かったりします。 紙やwebでのデザインと、アプリのUIデザインは別物ですので、この分野でそれなりに実績のあるデザイナーさんをアサインする事で、総合的な工数がだいぶ変わります。 また、ある程度デザインも出来るプログラマーが考えたUIの方が、最終的な出来は理に適っている場合が多いので、ワークフローとしてUIデザインはプログラマ主導で設計するのも良いかも知れません。

  ・コアが出来るまでは早い。作業の7割位はUIの調整 

UIをキチンと作り込まないと中身がどんなに高機能でも、低い評価しか得られないというのは最早常識ですが、実際、プログラムの主機能の実装が全体に締める割合はどんどん少なくなっています。原因はライブラリの充実とか色々あるのですが、実際メイン機能が実装完了しても全作業の3分の1位の進捗度という見積もりで良いかと思われます。それくらいUI調整に手戻りが多く、調整がカット&トライです。また、iOSの場合はメイン機能は全機種ほぼ共通ですが、UIに関しては機種毎に作り込みが必要な為、ここの調整に時間が取られます。機能を盛り込めば盛り込む程、UIに関する作業量も級数的に増えて行くので、企画段階で機能を絞り込むというフェイズを持たないと、リリースまでの工数も掛かるし、あまり良い事は無いです。
”UIの調整ってそんなに時間かかる?”という意見もあるかもですが、その場合は恐らくUIの作り込みが足りません。iPad対応を切れば、だいぶ楽にはなれます。

・iOSは最新の物だけ対応でいいんじゃね?

iOSはアップデート率が非常に高く、iOS6で93%という数字が出ています。
受託仕事で、過去のバージョンまで対応という話は結構あるのですが、7%に目をつぶる事で最新機能を使ったアプリが安い開発費で手に入るというのであれば、十分検討に値するかと思います。というか、iOS4対応必須などは今更だとソコソコしんどいです。
そこは別料金でいんじゃね?と思います。

猫も杓子もアプリと言っていた時代は終わったっぽいので、ここからが本当の勝負でしょう。ベースの機能が一緒でもUIの作り込みが勝って居れば後発でも勝算はあります。
また、今後ビジネスモデルの変遷も見られるかと思います。またここ半年位で状況が大きく変わるんじゃないかな。

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